2000年の時空を超える女と男の心理を丁寧に読み解き、歴史の真実をあぶり出す、洗練された高貴で華麗な愛の物語。「私は誰を、何を、愛したのだろう。そして私は、誰に愛されたのだろう。アントニウスは、私を愛した。しかし私は、アントニウスを、彼が私を愛したほどに、愛したろうか。カエサルは、私を愛した。しかし私は、カエサルの愛が、どれほどわかっていただろう。私の愛は、なぜ、こうも行き違ってしまうのだろう。なぜ私は、愛されているその時に、その愛のすべてがわからなかったのだろう。なぜ、愛の模様がしっかりと、読み取れなかったのだろう。」ダイナミックに揺れ動き、矢継ぎ早に展開する歴史の奔流の真っただ中で、2人の対極的な男に愛された女と、2人の対極的な女に愛され続ける男の、純度の高い愛の姿が、研ぎ澄まされた精緻な歴史事実情報を背景に、鮮やかに描かれる。
クレオパトラⅦの追憶 1/4
アレクサンドリアの王宮で、21歳のクレオパトラⅦは、ローマ名うてのプレイボーイ、52歳の英雄カエサルに絡め取られてしまった。愛の手ほどきから、花の毒・蛇の毒まで徹底教育を受け、キュートな女性に成長。そのプロセスは、多いに学ぶ価値・活かす価値あり!
クレオパトラⅦの追憶 2/4
人口100万人、国際都市ローマを見下ろすカエサルの園に建つヴィラ。クレオパトラⅦは、世界の中心で世界を掌握する男に至上の愛を注がれ、危険な愛の深淵に迫っていく、甘美でスリリングなディテール。洗練された高貴で華麗な愛にひたる、読む愛のレッスン。
クレオパトラⅦの追憶 3/4
カエサルからアントニウスへ、クレオパトラⅦの愛の形は移ろっていく。政治取引に翻弄され、2人の女性の愛の狭間で揺れ動くアントニウスの男心、濃厚な大人の愛の葛藤。成熟していくクレオパトラⅦの仕事へのきらめく知性。濃やかな愛模様を、刻々と読み解いていく官能のアプローチに引き込まれる!
クレオパトラⅦの追憶 4/4
戦争、疫病、運命……、必死に抗いながら助け合う妻と愛人と、1人の男。アイデンティティを突き崩され、2人の女性への愛を貫きながら、破滅へ向かう男と、運命に翻弄されながら、破滅へ向かうクレオパトラⅦ。すべてを呑み尽くしながら進む、冷厳な歴史事実に感動!
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『クレオパトラⅦの追憶 / 朝比奈桐子 著』の電子書籍アプリです。アプリ内では「完全版」と「分冊版」のどちらでもご購入頂けます。Twitter連携機能により、著者のつぶやきがリアルタイムで閲覧できます。
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